定例記者会見(2016年4月26日)結果概要

掲載日:2016年4月28日

発表事項

(「平成28年熊本地震」被災地への支援について)

 はじめに、『「平成28年熊本地震」被災地への支援について』です。
 県は、平成28年熊本地震被災地への支援につきまして、エネルギー及び生活支援ロボットに関する本県の取組みに参画している企業の協力により、以下のとおり実施いたします。
 まず、防災用薄膜太陽電池の提供についてです。別紙1をご覧ください。
 県補助事業の「薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト」の採択事業者でありますエコホールディングス株式会社の協力により、軽くて薄い薄膜太陽電池と、災害時に非常用電源として使用できる蓄電池を組み合わせた非常用独立電源システム、3セットを被災地に送ることとしました。
 被災地の方々に、モバイル機器やラジオなどの電源として、お使いいただけます。
 続きまして、「生活支援ロボットの提供」についてです。別紙2をご覧ください。
 神奈川県では、今回の地震の被災地支援に関して、「かながわDPAT」を派遣しまして、被災地域の精神科医療機関の支援、被災者のこころのケアにあたっています。
 このたび、本県の進める「さがみロボット産業特区」の取組みで連携している企業の協力により、人のこころを和ませることのできる生活支援ロボット「うなずきかぼちゃん」を被災地に送ることとしました。
 このロボットは、大学との共同研究により癒し効果が確認され、介護施設等で導入が進んでいるもので、こころのケアが必要とされている被災者の方々に確実に届くよう、県が提供先と調整してまいります。
 提供するロボットの概要としては、ピップ株式会社寄贈による、写真にありますように、幼児の形をしたコミュニケーションロボット50台となります。
 また、この他のコミュニケーションロボットについても、現在、メーカー等と調整しておりまして、また、他の生活支援ロボットについても、熊本県などから要請があれば、提供できるよう調整してまいります。
 なお、現時点における熊本地震に対する本県の支援・取組状況は、配付した資料のとおりです。

(犬猫殺処分ゼロの継続)

 次に、「犬と猫の殺処分ゼロの継続について」です。
 平成27年度、本県の動物保護センターに収容された犬と猫の殺処分が、昨年度に続いてゼロになりました。犬の殺処分ゼロは、25年度から3年間、猫については、26年度から2年間継続しております。これは、動物保護センターに登録していただいているボランティアの皆さんが懸命に活動してくださったおかげであります。
 そこで、平成28年度は、ボランティアの活動費を補助するなどの支援を充実したところであります。
 引き続き、元の飼い主への返還や新たな飼い主への譲渡を積極的に進めることによって、犬と猫の殺処分ゼロを継続してまいります。
 さらに、ペットの命を救うだけでなく、責任ある飼い主と互いに良きパートナーとして、ペットが生涯を幸せに暮らせるよう動物愛護の拠点として、新しい動物保護センターを作ってまいります。皆様には、この建設基金への寄附について、引き続きご協力をよろしくお願いします。

(介護支援ロボットにより、介護職員の負担が軽減。離職防止にも貢献について)

 次に、「介護支援ロボットにより、介護職員の負担が軽減。離職防止にも貢献について」であります。
 本県では昨年度、介護現場への最先端のロボット技術の導入促進を図る取組みとして、国の緊急雇用創出事業を活用しました「職場処遇改善コンサルティング支援事業」を実施し、県内の介護施設に、職員の介護の動きをサポートする支援ロボットを試験的に導入しました。
 導入時のイベントには私も参加しましたが、昨年6月から今年の3月まで、県内の特別養護老人ホームなど30施設に、サイバーダイン株式会社の製品である「ロボットスーツHAL介護支援用 腰タイプ」100台を導入し、その効果の検証を行ったところです。
 今回、その結果が明らかになり、ロボットスーツを装着した介護職員の8割以上が、装着前と比較して、疲労感が減少したと評価するなど、負担軽減に効果を発揮したという結果となりました。
 また、今回導入した施設の約8割で、前年度と比較して、職員の離職率が低減しました。これについても、介護支援ロボットが一定の効果を及ぼしたものと考えております。
 このほか、この事業では介護職員の方から介護支援ロボットに関する現場のニーズについても様々なご意見をいただきました。その結果、例えば、風呂場での入浴介助にも使用できるよう防水機能を付加するなど、現在、開発企業が製品改良に取り組んでいるところです。
 今後も、本事業の成果を活かして、介護現場への最先端の介護支援ロボットの普及に向けた取組みを進めてまいります。

(エネルギーの地産地消を推進します)

 次に、「エネルギーの地産地消を推進するための公募事業のお知らせについて」です。
 県では、エネルギー自立型の住宅やビル、街の実現を目指し、エネルギーの地産地消を進めていますが、今回、その取組みの一環として、「蓄電システム導入費補助」「ZEH導入費補助」「ZEB導入費補助」について、本日から募集を行うことにしました。
 まず、「蓄電システム導入費補助」ですが、住宅や事業所に太陽光発電と併せて、蓄電システムを導入する、個人、法人などに対して、蓄電システムの設備費や工事費を支援いたします。補助金の上限額は、住宅用で50万円、事業所用で150万円です。
 二つ目と三つ目は、「ZEH導入費補助」と「ZEB導入費補助」です。
 このZEHやZEBとは、高断熱の壁や窓など、高性能の省エネ機器による省エネと、太陽光発電設備の活用などによる創エネにより、年間のエネルギー消費をプラスマイナスゼロにする住宅やビルのことであります。
 こうしたZEH、ZEBの導入を促進することで、省エネ・創エネ・蓄エネの取組促進につながることから、ZEH、ZEBを導入する個人、法人に対して、太陽光発電設備などの対象設備の設備費や工事費などを支援します。
 補助金の上限額は、「ZEH導入費補助」では40万円、「ZEB導入費補助」では2,200万円となっております。いずれも、本日より応募を受け付けています。多くの皆様のご応募をお待ちしております。
 公募事業を通じて、エネルギー自立型の住宅やビル、街の実現を目指していきます。

(電池推進船「らいちょうS」に薄膜太陽電池を設置して運航します)

 次に、『電池推進船「らいちょうS」に薄膜太陽電池を設置して運航します』についてです。
 東京海洋大学所有の電池推進船「らいちょうS」の屋根に薄膜太陽電池を設置して小網代湾において運航いたします。これにあたりまして、進水式が5月6日、金曜日にシーボニアマリーナで実施されます。
 まず、小網代湾での航行の様子をドローンで撮影した映像がございますので、ご覧ください。
 (映像再生)
 船に設置しました薄膜太陽電池についてですが、塩害に強く曲面に設置可能なグローバルソーラーエナジー社製の「パワーフレックス」を電池推進船の屋根に設置しまして、まずは、船内のモニター機器の電力として使用し、5月中に専用の設備、昇圧器でありますけれども、これを設置した上で、薄膜太陽電池から得られる電力を動力源として運航することとしています。
 薄膜太陽電池が船の屋根にも設置できることを見て、そして、知っていただくことで、今後の普及拡大につながっていくことを期待しています。
 進水式には、東京海洋大学の竹内学長や株式会社リビエラリゾートの小林取締役社長が参加され、私とともに、試乗も行う予定にしております。

知事出席主要行事

(「かながわイクボス宣言」PR動画の完成上映会)

 知事出席主要行事につきましては、事前に送付した資料のとおりですが、そのうち、2件お知らせがあります。
 5月3日、火曜日の14時から、庁舎公開にあわせて実施する、「かながわイクボス宣言」PR動画の完成上映会に、出席いたします。
 今年の2月10日に、私をはじめ県幹部職員21名が「イクボス」になることを宣言いたしました。その後、こうした取組みの普及・拡大を図るため様々な取組みを行ってきたところでありまして、その一環としてPR動画を制作しています。
 現在、鋭意、編集作業を行っているところでありますので、皆さん公開を楽しみにしていてください。

(神奈川県総合リハビリテーションセンター福祉棟開棟式及び内覧会)

 次に、5月7日、土曜日の10時30分から、神奈川県総合リハビリテーションセンターで開催する、福祉棟開棟式に出席いたします。
 これは、神奈川県総合リハビリテーションセンター福祉棟を今年6月にオープンすることに先立ち、開棟式を行うものです。この福祉棟は、個室を大幅に増やし、利用者のプライバシーに配慮した施設となっています。
 なお、終了後に行われる内覧会にも出席する予定であります。

質疑

(熊本地震の被災地支援について)

記者: 熊本地震で被災地への支援なんですけれども、今回、薄膜太陽電池とロボットということですが、知事、先日のお話では、プッシュ型の支援は行わないというようなお話しをされていましたけれども、こういったものというのは向こう側からの要請等々、何かあったり、きっかけはあるんでしょうか。

知事: これは、こちらから先方と打合せをして進めているところであります。当初は、現場も大変混乱しておりますでしょうから、プッシュ型ということはあえてしないで、しばらく様子を見ようということにしておりました。
 全国知事会、また国からの要請に応じて対応していこうということを中心にしておりましたけれども、日々、状況は変わっておりまして、だんだん現地の様子も整理されてきた、何が必要なのかといったことがだんだん見えてきた、神奈川らしい支援の仕方は何だろうかという中で、例えばロボット、我々生活支援ロボットの特区を活用しながら進めているところでありますから、そうしたものも活用できないかとか、それから薄膜太陽電池なども、活用しているわけですから、これも協力できないかという中で、現地の県庁と色々ご相談した中で、とりあえずこういったものは役に立つだろうということだったので、支援することにしたわけであります。

(犬と猫の殺処分ゼロ継続について)

記者: 殺処分ゼロなんですけれども、知事の受け止めはどのように感じていますか。こういう取組み、成果が出ているということなんですけれども。

知事: 全国の都道府県で初めて実現しているということであります。大変、誇らしいことだと思っております。2年連続、犬の場合ですが、実現できたという中で、皆さんご承知のとおり殺処分ゼロ継続宣言というのを打ち出しました。それが3年目もしっかり出来たということ、本当にうれしいことだなと思っております。
 何といっても、ボランティアの皆さんです。引き取り手を捜すことを一生懸命やってくださっているということ。我々も動物譲渡会といったもの、これを県庁本庁舎の公開日にあわせてやったりとかしながら、そういった一つ一つの積み重ねが、こういう大きな成果につながったということ、本当にありがたいことだと思っています。

(衆議院議員北海道5区の補欠選挙について)

記者: 今日のテーマとは別件なんですけれども、先日、日曜日に補選が2つありましたけれども、北海道の方では与野党激突というような形の選挙で自民党の候補が勝ったという結果が出ましたが、この結果についてどのように受け止めてらっしゃいますか。

知事: 選挙の最中に大きな災害があったということで、こういったことも影響しているのではないかなと私は思います。今回の選挙について詳しく、報道以外のものを知っているわけではありませんけれども、しかし、あれだけの大きな災害が起きた中で、与野党激突というムードが薄れてきたのかという中で、結果的にはあのような流れにつながってきたのかなという気がいたします。
 しかし、こういったことを受けて、次の政治にどうつながってくるのかということを、またしばらく見ていかないと分からないのではないでしょうか。

記者: それは、災害に対する与党、政府の動きが、与党候補に有利に働いたという認識なんでしょうか。

知事: そうではないかという気がしますけれども、これはもう、知事としての感覚というより、皆さんの先輩としての感覚に過ぎないですけれども。あのような大きな災害があった時に、しかも、初期対応において政府側が決定的なミスをして、何をやっているのだという形だった場合には別ですけれども、そうではなくて、政府も必死にやっているというのが見えてきて、そのような中で、いわゆる政争をしている状況ではないだろうという雰囲気が出てきていたのではないかと思います。
 そうすると必然的に、攻める側が弱くなるというか、そういうことが影響したのではないかという気もします。

(熊本地震の被災者支援について)

記者: 被災者の支援なんですけれども、薄膜太陽電池と生活支援ロボットは、被災地へ送るとなると、ちなみにどこで活動するのか決まっているのでしょうか。

知事: これは今、調整中です。現地と連絡をとりながら、どこへ持っていくのかというところです。今、避難されている方がたくさんいらっしゃる場所がありますから、多分そういう所に持っていくことになると思います。

(東京2020大会エンブレムについて)

記者: 発表項目とは別件なんですけれども、きのう東京五輪の新しいエンブレムが決まりまして、新しいエンブレムについての知事の感想と、あと林市長が今回の件含めて、残った4件、最終候補に残った4件全てダサいとおっしゃったという報道がありましたけれども、今回のエンブレム含めて、最終候補に残った4作品含めて、知事としてどのようにデザインを評価されてらっしゃるかというかということはいかがでしょうか。

知事: これは、全く私の感覚でしかないですけれども、自分の中であの4つの中で、どれがいいのかなということを選んでいました。それはB案でした。私が選んだのはB案。すっきりしていて、いいかなと思っていました。私は、ダサいとは思っていなかったですけれども、それぞれに、なるほど面白いなという感じを受けていました。
 そんな中で、A案が選ばれたのは、正直言って意外でした。あのような単色のシンプルなデザインで、これは自分の中では一番弱いのではないかと実は思っていました。
 しかし、いろんなプロセスを踏みながら、みんなで決めていったという手順、手続き、これはやはりしっかり行われたのではないのかなと思います。この決定について、みんながそうだな、という感じはするのではないでしょうか。不思議なもので、こういうものは選ばれた後、見てみると、良さが改めて伝わってくるような気がするから不思議なものです。これは、あの色が真っ黒というわけではなくて、藍色というか、これはむしろJAPANらしいのかなという気が、選ばれた後、感じます。あとは、これがどこかの盗用だとか、何か後から出てこないことをひたすら祈るだけです。

(犬と猫の殺処分ゼロについて)

記者: ペットの犬猫殺処分ゼロについてなんですけれども、今寄附を募ってらっしゃる、動物保護センター建設基金の寄附の実状はいかがなんでしょうか。

知事: 今集まっているのは、4月22日、金曜日現在の数字がありますけれども、43,697,255円ですね、4,400万円弱というところです。

記者: これは目標からしてどれくらいでしょうか。 

知事: まだまだ足りないです。3月末までに1億円という目標を掲げていましたから、それの4割くらいしかいっていないということはあります。次は、3億円という目標ですから、相当頑張らなければいけないと思っています。これから、これまでの形だけではなくて、いろんな形で更に、募金集めのお願いを積極的に呼びかけていきたいと思っています。

記者: 殺処分ゼロに関してなんですけれども、数字を、収容数のところをみると、猫に関しては若干増えていて、ゼロを達成しているというのは大きな成果だと思うんですけれども、収容数がなかなか落ちていかないということに関しては、知事はどのように考えていらっしゃいますでしょうか。

知事: そもそも、迷子になってしまう、捨てられてしまうという犬猫、これはやはり減らさなければいけないです。ですから、今はそうやって捨てられてしまった猫たちを受け入れて何とかしているということですけど、もっと根本のところから、動物の飼い方そのもの、そういったものをしっかりとしたものにしていかなければいけないということが、一番大事なことだと思います。
 そのために、チップを埋め込んだり、迷子になってもすぐ分かるような、そういったことも進めていくとともに、動物を飼うとき、特に猫の場合、放し飼いが中心になってますから、そうすると去勢手術みたいなものもやっておかないと、どんどん知らぬ間に増えてしまうということもありますから、そういったことをしっかりやっていくということ。あと、飼い主の意識です。動物を飼うということは、それなりのちゃんとした意識を持って飼わないと、とても対応できないということを、しっかりと分かったうえで、責任を持って飼っていただくという、そういう動物との共生、ペットとの共生という文化、そういったものをこれからも継続的に育てていかなければいけないなと思っています。

記者: 昨年度、猫のゼロを達成したのを機に、県としても動画を作ったりとか、特集号を作ったりとかということで、広く動物愛護のことに関しては、普及啓発してきたと思うんですけど、その効果とか、今後のPR広報の工夫というのは、どのように考えていらっしゃいますか。

知事: せっかく、動画を作って、ペットをしっかりみんなで守っていこうと、いのち輝く神奈川、ペットのいのちも輝く神奈川ということ、それをアピールする一つのツールが出来上がったわけであります。これを、もっと、いろんな形で、活用しながら、動物愛護の精神を広げていくといったこと、これが一番大事なことと思ってますけれど、そのプロセスの中で、しっかりとその目標に掲げた動物保護センター建て替え資金といった、この寄附金集め、これもしっかりやっていきたいと思っています。

記者: 今の関連で、要はPR動画を作ったりですね、いろんな啓発をやってきた、だけども収容数は変わらない、減らないし、寄附金もそれほど集まってないと、今の段階でPRというのは、効果が上がってない、不十分だというご認識ということですか。

知事: まだまだ、これからだと思います。殺処分ゼロを達成したということは、大変誇らしいことと思っています。こういったものを、より多くの皆さんに知っていただくということ。そのためのツールができたということですから、これをもっと活用していかなくてはいけないなという思いではあります。

(介護支援ロボットについて)

記者: もう一つすみません。介護支援ロボットの試験結果の関係なんですが、離職防止に貢献というふうにうたってるんですけれども、これの資料を見る限りですね。負担が軽減したということで、離職率が下がったということの、因果関係といいますか、つながりが、いまひとつはっきりしないんですけれども、このロボットの導入によってですね、退職するのをやめたと、実際のデータみたいなものはあるのでしょうか。

ライフイノベーション担当課長: 離職に関しては、皆さんご案内のとおり、職場の離職の1位というのは、人間関係、職場が嫌になったとかそういうところです。腰痛あるいは体の不調といったところは、今回の施設で、一年間腰痛を理由にして辞めた人は今まではいたのですが、昨年度はいませんでした。科学的な検証はこれからなのですが、一定の効果はあったというふうに理解しているところです。

記者: 数字等含めて、また細かいものを出しておいていただければと思います。(※)
 (※別紙参照)

(世界の報道自由度ランキングについて)

記者: 全然別件なんですけども、先週、国際NGOが、世界の報道の自由度ランキングというのを発表して、日本が72位ということで、だいぶランキングを下げている。過去には民主党政権時は、11位というところから今の72位まで下がっているんですけれども、こうした風潮をジャーナリストとして、知事は現状の報道の自由度というのをどのように感じてらっしゃいますか。日本の。

知事: 確かに最近、高市総務大臣の発言等があって、権力が報道の自由に対してかなり介入しようとしているのではないかという論調は見受けられます。その実態は分かりませんけれども、キャスターが交代したという話もあって、全部結び付けられて報道・論評されている部分があるとは思いますけれども、実態のところは私はよく分からないというところがあります。いわゆる権力側、政府なりが、報道機関に対して、気に入らない報道に対して圧力をかける、圧力をかけたいといったことは昔からあったということです。
 私は「報道2001」という番組を15年半やっていましたから、そういったものを肌で感じることはしょっちゅうありました、当時から。それは面白くないですよ。特に自分の意識の中では、ある種メディアというのは、権力に対してチェック機能、それが使命だと思っていましたから、ある程度厳しく問うということは、それが求められている仕事だと思っていましたから、かなり厳しい言い方もしたことはあったと思います。
 ただ、そんな中で一番気にかけていたことは、どれだけ厳しく問いただしても、相手の反論というもの、この時間は必ず残すという、ここだけはいつも心掛けていたつもりです。
 ですから、みんながおかしいのではないかと思っていることを聞くのはよいけれども、相手が反論する時間があればよいですけれども、相手の反論を聞いておいて全部自分で結論を締めてしまう、それは良くないというそのバランス感覚はずっと持っていたつもりでした。それをやっても、この陰に陽に様々なことが言われたり、働きかけとか具体的にありました。あったけれども、それが直接的に現場の番組をこういうふうに変えなければだめだという話にはつながらなかったです。それは何かというと、会社が守っていたというところはあると思います。
 だから今、不思議な思いで聞いているのは、政府がいけないのだという話をしているような気がするけれども、そういったものに対して、持ちこたえられないメディアの会社そのものが、ちょっと弱っているのではないかという気がします。会社が盾になって現場を守るということが、本当は権力に対して向き合っていくことなのかなと思います。それが会社が守りきれなくなって、現場に対して介入するとか、何やってるんだとか、やめとけよとか、ちょっとこんなふうにしろよとか、現場に対して言い始めているという中で、結果として報道の自由が奪われているように見えているのではないかと私は見えています。

記者: 政府なりが、ことさらそういった報道に対する介入等々が増えているとかそういうようなイメージではないということですか。

知事: 昔からそうだったというのが実感です。散々言われたことがありましたから。バランスをいつも取ろうとしていたけれども、ゲストが両方いるときは与野党ぶつければいいのだけれども、スタジオの討論番組でしたから。ただ、政府・自民党系が来るとそれは、どういうことになってるのだと厳しく問うけれども、野党側が来たときには、ヨイショするのかというとそういうわけでもなくて、対案はあるのかとか、出てきた人にはそれなりに厳しく当たるということはあったと思うけれども、そこは絶妙なバランスの中で成り立っている話であって、だから政治的公正というのは、どこか形があるものではなくて、政治的な公正でなければいけないと思い続けながらやるということしかないかと、生のテレビ報道の最前線にいた人間としては感じていたところです。
 ですから、権力側が圧力をかけるのは当たり前という前提のもとでやっているというところだと思います。

記者: さきほど例で挙げていましたけれども、高市総務大臣の停波発言といわれるもの、ちょっと旧聞に属するものですけれども、あの発言自体は、知事はどのように感じてらっしゃいますか。テレビで仕事をされていた人間としても多分なにか思うところがあるのかなと思いますけど。

知事: 気にしなくていいのではないですか、別に。そんなことできるのならやってみろ、ということではないですかね。それでいいのではないですかね。そんなこと言って、どういうことだと言っておけばいいのではないですか。停めるのなら停めてみろと、なぜそれが言えないのですかね。あの大臣がこんなこと言ったと大騒ぎしている方が、おかしな気がしますけれど。
 停波すると言って、それがご本人の言っていることとするならば、別にその特別なこと言ってる訳ではなくて、法律に書いていることを言っているだけの話であって、そんなことを言われたことでおびえている方が、不思議な気がします。

(日銀の金融経済概況に係る知事の所見)

記者: 先月、日銀の金融経済概況で、県内の景況感について回復の動きが一服していると、2年5ヶ月ぶりに景況判断が引き下げられたんですけれども、知事としては県内の景況感についてどのようにお感じでしょうか。また、今後の懸念材料、明るい材料がもしあれば聞かせてください。

知事: 確かに今、ちょっと足踏み状態という声が出てきているというところがあるようです。これは残念なことだと思いますけれども、しかし、神奈川県の中で言えば、いわゆる成長戦略、神奈川から経済のエンジンを回していくということをずっと言ってきました。そのために着々と三つの特区を勝ち取り、製品化もどんどん進んできている状況の中で、前に進んでいるように私は思っています。
 そういう大きな流れができてきて、それが形になってくるというプロセスの中で、必ず経済のエンジンが回ってくると思っています。
 経済はいろんな要素がありますから、海外の要因が一番大きいのではないでしょうか。中国がどうだとか、アメリカ経済がどうなるのかとか、ヨーロッパのテロの問題があったりだとか、様々な外的な要因に左右されている部分があると思います。しかし、我々はそういうことに一喜一憂せずにやる、自分たちがやることはしっかりやっていくということしかないかなと思っています。

(ラグビーワールドカップ2019について)

記者: ラグビーのワールドカップの関係なんですが、先般、ワールドラグビーの、ワールドカップの統括責任者の方が県内にお見えになって、知事の方にもお会いになられたというふうに聞いているんですけれども、どういった話し合いでですね、知事の方からはどういった要望といいますか、提案といいますか、思いでお話をされたのか、ちょっとそこを確認させてください。

知事: 統括責任者アラン・ギルピン氏が、視察に来られた中で県庁にもお見えになりました。ただ、今になって申し上げるのはあれですけども、来るということを皆さんにお伝えしなかったし、来たということもお伝えしなかったです。
 なぜかというと、先方のほうから、伝えないでくれということを言われたのです。各開催地を巡っていくということでしたけれども、必ずしもどこに行っても首長と会うわけではないということなので、神奈川県庁に行ったときだけ知事に会ったということを、ほかのところが気を悪くするかもしれないという配慮があったと思うのですが、先方からオープンにしないでくれと言われたのでオープンにしていませんでしたけども、ご本人がおっしゃったようですね。ご本人がおっしゃったようですから、いいのかなということでありますけれども、私としては、とにかく県を挙げて、このラグビーワールドカップ、これが成功するように全力を注ぎたいと思っているということを申し上げました。
 そして、ラグビーワールドカップのロンドンにおける決勝戦を見に行ったそのとき感動した思いをお伝えし、今度、3年後にこの横浜で開かれるとなると、本当にわくわくもします。そのときに見たいろんなものがある、例えば周りにはパブというか社交場なのですよ、ラグビーワールドカップというのは。
 だからみんなで酒を飲みながら楽しむというそういう場、お酒飲むところをたくさん用意しなければいけないですねとかいう話をしたりだとか、あとパブリックビューイングというのも、会場に入れない人もみんなで楽しめ、まち全体が盛り上がると、そういったことも学びましたから、しっかりと我々も負けないようにやっていきたいと思いますと、最大限のホスピタリティー、おもてなしの心をもって、大成功に向けて頑張っていきたいと思っています、という話をして、大変喜んでくださいました。

記者: 日産スタジアムのですね、先方はアップグレードというような言い方をされていたのですが、要は改修とか改善の必要がいくつかあるというところで、そこの費用は基本的には地元、横浜なり県なりの負担になってくるというようなお話しのようなんですけども、その費用負担とですね、設備の適正具合というのでしょうか、どの程度のものが求められるのかというふうについて、例えば、ワールドラグビーさんが求めるものを全て受け入れるというスタンスでお話になられているのか、それともできることとできないことがあるよというスタンスで交渉されているのか、その辺はどうなっているのでしょうか。

知事: まだ、視察をされたばかりで、ワールドラグビーとしてはどういうふうなことをおっしゃってくるかということが、はっきり分かっていません。視察をされた感想として、照明がちょっと暗いとか、芝生の問題もご指摘されたようでありますけども、それが最終的にどういう形で要望としてくるのかというのはちょっと見ておかなければいけないです。
 ただ、それもやはり費用との関係が当然ありますから、何でも言われたとおり全部やらなければいけないというものではないと思いますから、それは費用との見合いの中で我々はここまで、ラグビー組織委員会はどうだという話がこれから始まるのかなというふうに思っています。そのあたり横浜市としっかり連携しながら、やっていきたいなと思っています。

(以上)

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神奈川県

このページの所管所属は 知事室 です。